2008.4月

2008.9.2

親知らずの移植とインプラント3本埋入
40代女性
≪治療経過≫昨月左下の奥歯が、腫れて痛く当医院を受診されました。レントゲンでは、歯が折れているのがはっきりわかり、歯の周りが化膿(黒い部分)しています。本人も抜歯され、インプラントを覚悟していたとの事です。しかし、この場合奥に機能していない親知らずが存在し、抜歯する歯とほぼ同じサイズのため、歯の移植を患者さんに提案したところ希望されました。まず、保存不可能な左下6番の歯を抜歯し、骨ドリルで中隔の骨の削除、不良肉芽の除去を行い、引き続き親知らずを慎重に抜歯後、レシピエントのソケットに埋入し動かないように縫合糸で縛りつけ終了としました。確かにインプラントにすれば、予知性も見込めますし、医院の利益にもなりますが、骨造成が必要のため、患者さんにとっては費用もかかりますし、時間もかかります。
患者さんのベストの治療を考えた場合、今回は歯根膜による骨再生が可能な移植術が最適な治療法だと判断しました。
私見ですが、移植のほうがインプラントに比べて数段難しい治療法だと私は考えています。まさにART&SCIENCEだと思います。

≪術前≫
≪術後≫




2008.9.3

親知らずの移植とインプラント3本埋入
50代女性
≪術前口腔内写真≫
≪1回目の仮歯≫
≪2回目の仮歯≫
≪治療経過≫今年の2月に上顎にインプラントを8本植立しました。本日、右下5,6番に2本、左下3、6番に2本メインのインプラントをフラップ下(歯茎を開き骨面を露出させる)で埋入しました。左下の3番は、骨幅が狭く、インプラント頚部の骨が一部分裂開(舌側)したため、ボーンコレクターで採取した自家骨を添付し、コルチケーション後プチ骨移植を行いました。2ヶ月後、左下の5番を抜歯し、3回目の仮歯の作製を考えています。年内にはすべての処置が終了したいものです。
≪上顎インプラント埋入直後≫
≪下顎インプラント埋入直後≫




2008.9.16

親知らずの移植とインプラント3本埋入
70代女性
術前レントゲン≫
術後レントゲン≫
≪治療経過≫7月にものを咬めるようにしてほしいとの事で、当医院を受診されました。相談の結果、上は磁石の入れ歯、下は部分入れ歯ではない出し入れしなくていい固定式のブッリジを希望されました。上顎の磁石の治療がある程度落ちついたため、、本日インプラントを埋入することになりました。当医院では、高齢の方のインプラントを行う場合、パルスオキシメーターによる術中管理下で、、精神鎮静薬の術前投与、笑気麻酔ガス、局所麻酔を使用し、不安をある程度取り除き意識下で行います。サージガイトを作製することができなかったためフラップ下(歯茎を開き、骨面を露出させること)で行いましたが、患者さんは思っていた程痛みはなく、喜ばれていました。埋入に1時間半、仮歯の調整セットに1時間半トータル3時間かかりましたが、下は入れ歯ではなくなりました。本当にお疲れ様でした。


術前口腔内写真≫
術後口腔内写真≫






2008.9.27

親知らずの移植とインプラント3本埋入
60代 男性
≪インプラント埋入直後≫
(2008.7)
≪埋入2ヵ月後≫
(2008.9)
≪治療経過≫7月にすでに埋入済みのHAコートの6本のインプラントを立ち上げることになりました。仮インプラントによる仮歯が、動揺し痛くてものが咬めなくなったからです。昔であれば、上顎で4〜6ヶ月、下顎で3ヶ月の免荷期間をおかなければなりませんでしたが、インプラントの表面性状の向上(HAコート、タイユナイト、SLA、タイオブラスト、オッセオタイトなど)により骨の状態がよければ、2ヶ月ほどで負荷をかけることができるようになりました。そのため、当医院では上顎のインプラントに関してはメインのインプラントによる即時負荷は行わず、無理をせず仮インプラントによる咬合保全をしています。幸いどのインプラントも骨と結合していましたので、本日仮インプラントを撤去し、メインのインプラントに仮歯をネジで固定しました。患者さんは、見た目もよくなりしっかりし、2ヶ月待ってよかったと感動されていました。この一言は本当に嬉しいです。歯科医としての喜びを感じます。

仮インプラントによる仮歯
本インプラントによる仮歯



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