2008.4月

2008.8.6

親知らずの移植とインプラント3本埋入
40代男性 
≪術前≫
 
≪CT解析≫
≪抜歯後4ヵ月≫
≪埋入後≫
≪治療経過≫右下の奥歯が、腫れて当医院を受診されました。レントゲン所見では、かなり大きな歯根のう胞と呼ばれる膿の塊が、下顎の神経を圧迫するぐらいに拡がっています。意図的再植もいい治療法かもしれませんが、今回は患者さんの希望もあってインプラントを行うことにしました。感染部位でしたので、即時埋入は行わず、抜歯、のう胞を十分ソウハ後、コラーゲンを填入し4ヵ月待つことにしました。抜歯後CT解析を行った結果、4壁性の骨欠損形態でなおかつ骨幅が10ミリ存在していましたので、骨伝導能のあるHAインプラントを使用すればまず骨移植、GBRを行う必要はないことがわかりました。
本日、局所麻酔後、下顎枝〜5番遠心のフラップ下(歯茎を開くこと)で、スプリットコントロールでインプラントのホールを形成し、HAインプラントを1回法で埋入しました。骨移植、GBRが必要かもしれないと思い、下顎枝まで歯茎を開きましたが、無駄に終わりました。多少患者さんには、負担をかけたと思います。しかし、起こりうることを想定しておくことが私は医療の基本だと考えています。メンブレン、人工骨、グラフター、ボーンミル、トレフィンバー、すべて用意してありましたが、すべてつかわずじまいでした。患者さんは、5万程オペ費が安くなってよろこんでいましたが。。(笑)

2008.8.6

親知らずの移植とインプラント3本埋入
30代女性
≪治療経過≫2年前、右下の奥歯2本が虫歯でズキズキ痛いとのことで、当医院を受診されました。嘔吐反射がひどく、鼻につくため笑気麻酔もだめで、やっとのことで根っこの治療を終了し銀歯かぶせたのを覚えています。ところが、6月に右下の一番奥が、噛むといたく熱いものがしみるということで再来院されました。レントゲン所見では、異常は認められませんでしたので、まず投薬及び咬み合わせの調整を行い様子をみることにしました。それでも改善の兆しが認められませんでしたので、ラバーダム防湿下で再度歯内療法を行うことになりました。しかし、患者さんが嘔吐反射、バキュウーム恐怖症のため長時間根っこの治療に耐えられないとのことで、抜歯してほしいといわれました。そこで、再植を提案したところその治療を望まれたので、施行することになりました。一度抜歯してみてわかったことですが、根っこの先がイスムスとよばれる特殊形態をしていました。(最初に自分の行った処置に間違いはないと核心しました。)根っこの先を切断しレーザー照射後逆根充(後ろから神経のお薬をいれること)を行いもとのソケットに戻し、糸で縛りつけ終了としました。(施術時間10分)自分では、うまくいったと思いますよ。これでだめなら、自分も納得します。



2008.8.13

親知らずの移植とインプラント3本埋入
50代女性
≪治療経過≫以前来院されたときは、予算の関係で磁石がらみの右側のみの義歯を作製しました。ところが、義歯の金具がかかる歯(右下の犬歯)が折れたてしまい、抜歯をすることになりました。上の歯は、部分入れ歯をささえていた歯が、ダメになり総義歯になったので、下もそうならないようにインプラントをのぞまれました。そこで局所麻酔下で歯茎をひらき、3本インプラントを1回法で4,5,6番に埋入しました。抜歯したところには、あえて埋入せず最終修復物は前方カンチレバータイプのブリッジで対応します。そのため、神経、抜歯穴をさけ、インプラント長を少しでも長くするために、4,5番はわざと傾斜させて埋入しました。上が総義歯のため、プラークコントロールがよければ予知性はいいと思いますよ。
≪術前≫
≪術後≫

2008.8.20

親知らずの移植とインプラント3本埋入
40代女性
≪治療経過≫左下の5番目の歯が、ふらふらで噛むと痛いため、当医院を受診されました。部分義歯に強い抵抗をもたれていたので、左下にインプラントを行うことになりました。抜歯穴のすぐしたは、神経の出口のため、そこには埋入せず、6,7番部に2本歯茎をひらき1回法で埋入しました。この場合も、前方のカンチレバータイプのブリッジが最終的にはいることになります。本来のブリッジタイプの上部構造にするためには、5番部に垂直的な骨造成もしくは傾斜埋入+サージガイドが必要となり、治療期間、費用、施行リスク(神経の損傷)が高くなります。
≪術前≫
≪CT解析≫
≪術後≫

2008.8.23

親知らずの移植とインプラント3本埋入
50代女性
≪術前≫
≪中間≫
≪術後≫
≪治療経過≫インプラントの治療を希望し、知人の紹介で昨年12月に市内より当医院を受診されました。数件の歯科医院を受診されたそうですが、いつもいい加減な治療がされているといわれたそうです。数本の歯の神経の治療に関しては、教科書的には問題がないと思いますが、全体を視た場合、そのばしのぎの治療に思えます。患者さんにも問題があったのかもしれません。(まあ〜私も偉そうなことはいえませんが。)このような症例の場合、後に歯を保存する治療を行う先生は非常に不利です。いっそ弱い歯は、すべて抜歯し、インプラントを行ったほうが、予知性が見込めますしまた治療期間の短縮も望めると思います。しかしながら、患者さんが、費用をおさえてできるだけ歯を抜かない治療を求められたため、すべての歯の神経の治療のやりなおし、残せる歯の歯周外科(歯冠延長術)、上奥2本左下2本インプラントを7ヶ月かけて終了させました。最後に右下のダメな奥歯を抜歯し、2本インプラントの即時埋入負荷を行いました。勿論かみ合わせてはありませんが。。(埋入トルク値は、50ニュートンでした。)
1年未満ですべての治療は終了すると思います。もう少し、がんばってくださいね。



2008.8.27

親知らずの移植とインプラント3本埋入
60代女性
≪治療経過≫8月初旬に下の総義歯(入れ歯)が、痛くて物がかめないのでなんとかしてほしいとのことで当医院を受診されました。動かない義歯を求められたため、比較的安価な義歯用インプラントを提案したところすぐにでも施行してほしいということになりました。本当は、来月末まで水曜日のオペは予約で埋まっていたのですが、あまりにも痛くてものが噛めず日常生活に支障をきたすということで本日施術することになりました。久々に歯茎を開かずに埋入をすることができましたが、通常のインプラントに比べて私の場合このインプラント埋入は、非常にナーバスになります。簡単そうにみえますが、セルフタップ埋入なので、一発勝負でまっすぐに平行に4本埋入するのは、言うが易しで至難の業です。しかし、うまくいった時の患者さんの反応は絶大なものがあります。私見ですが、シリコンの入れ歯なんか比べものになりません。年に1回貼りかえる必要はありませんし、経済的にもかなりいいシステムだと思いますよ。まぁ、中心位(入れ歯の理想的な咬み位置)で義歯を作製できなければ、どんな治療法(金属の義歯、シリコンゴムの義歯、ソフトゴムの義歯etc)を用いても効果を得ることは難しいと思いますが…。余談ですが、超一流の義歯を作製する先生は、ゴムの義歯など勧めず、普通のプラスチックの義歯で患者さんを満足させるのです。その域に達したいものです。まだまだです道のりは遠い。(つづく)


≪術前≫
≪CT解析≫
≪術後≫


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