2008.4月



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2008.5.14

親知らずの移植とインプラント3本埋入
60代女性
≪治療経過≫

2月に下のインプラントを3本埋入しました。引き続き、3月にインプラントを4本上顎に埋入予定でしたが、花粉症がひどく口をあけていられないとの事で、5月に入り上のインプラントを行うことになりました。(今年は3人ほど5月、6月に延期になりました。)CT解析で今回うめこむ予定部位は、骨密度が低いことがわかっていましたのでドリルは使用せずオステオトームというノミのような器材とマレット(とんかち)で骨を圧縮しながらインプラントの穴を形成し、バイコーティカルで、左右2本HAインプラントを埋入しました。骨密度が低い場合(すかすかな骨)、ドリルで穴を掘ると骨にかなりのダメージを与えたり、インプラントが空回りしなかなか初期固定を得られず骨と結合しない場合があります。ですから、事前にCT解析を行い骨密度を把握していれば、どのような器材を準備し使用すればよいか術前にある程度わかり、失敗のリスクは軽減します。あと、当医院が80%以上使用しているHAコーティングのインプラントは、初期固定が得られずともしっかりとした骨結合はかなり見込めます。今回は、時間にして20分ほどで終了しましたが、上顎は4本のインプラントの上に取り外しの義歯がはまりこむ予定なので、ものすごく平行性に注意しながら施術しました。来週は、別のケースで骨幅がない部位(上顎前歯部)への3本インプラント埋入と義歯用ミニインプラント4本の埋入です。自分を信頼してくださる患者さんのためにも十分すぎるほど慎重に行いたいと思います。
最近白髪が多くなった。(涙)

≪術前≫
≪術後≫

2008.5.21

親知らずの移植とインプラント3本埋入
60代女性
≪治療経過≫
  • 前歯でかめて、落ちない総義歯を望まれたため、上の義歯用のインプラントを提案したところ治療を同意されました。できるだけ体に負担が少ない方法でやってほしいと言われましたので、CT解析の結果、左右奥歯部分に歯茎をひらかずオステオトームで穴を形成し2本HAインプラントをバイコーティカルで埋入しました。さすがに前歯部分は、骨幅が2ミリしかなかったため、頂部のみ最小限歯茎をハクリし、骨ドリルで骨を水平にならし、10ミリのHAインプラントを1本2回法で口蓋側埋入しました。GBR,スプリットクレフトといった大々的な骨処置を行うことなく、ここしかないという部位に平行性に注意しインプラントをピンポイントで埋入できたと思います。40分ほどのオペ時間で患者さんは非常に喜ばれました。今回は、予算の関係で8本以上埋入の固定式の方法は断念しましたが、そのような場合骨幅をひろげる処置(GBR法,スプリットクレフト法)や上顎洞拳上術は必要です。今回は、3ヵ月後に総義歯にインプラントのボールをはめこむようにして終了です。 
  • 余談ですが、新しいインプラントを導入するために今週末久々に大阪に講習を受けに行く予定です。このインプラントの使用により上顎洞までの距離がなくても歯茎を開かずオステオトームで上顎洞を拳上し1回法で埋入することが可能になります。そうすれば、患者さんの外科的な苦痛の軽減や治療期間の短縮が見込めますので、HAタイプが販売されればはやく導入したいと考えています。日本で尊敬する先生のひとりなので、非常に講習会が楽しみです。
≪術前≫
≪CT解析≫
≪術後≫

2008.5.21

親知らずの移植とインプラント3本埋入
50代女性
≪治療経過≫
  • 4月に下の歯が歯槽膿漏でぐらぐらで物がかめないので、なんとかしてほしいとのことで、当医院を受診させました。すべての歯が、保存不可能なため、抜歯し3日で仮義歯を作製しました。義歯用ミニインプラントを希望されましたので、CT撮影、解析を行い、本日歯茎を開き骨を水平にならしてからミニインプラントを4本埋入しました。一見、口腔内写真をみると骨幅が広いように思えますが、CT解析すると前歯部は骨幅は1ミリぐらいしか存在しまん。歯茎の厚みに騙されて、歯茎を開らかずに施行すると100%失敗します。経験のある先生方は、ある程度マッピングにより骨幅がないのがわかります。ミニインプラントは施行が簡単だとよく耳にしますが、私はミニインプラントのほうが普通のインプラントの埋入より難しいと考えています。今回は、患者さんには申し訳ありませんが、歯茎を開いての施行のため、その日には義歯にミニインプラントをくみこむことができませんでした。1ヶ月ほど我慢してください。M(_ _)M
≪術前≫
≪CT解析≫
≪仮義歯≫
≪術後≫
≪術後・咬合面観≫
≪術後レントゲン≫







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